不動産の管理委託とは?費用・メリット・注意点を解説

賃貸経営
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管理委託を検討する不動産オーナーからよく寄せられる疑問

「自主管理で頑張ってきたけど、クレーム対応が深夜になることもあって限界を感じている」

自主管理は収益を最大化できる一方、緊急対応・クレーム対応・家賃督促など、時間と精神的な負担が大きいことが「限界」の典型的な原因です。管理委託に切り替えることで、本業や家族との時間を取り戻せるオーナーは多いです。

「管理委託とサブリース、何が違うの?どちらが自分に合っているか判断できない」

管理委託は「管理業務を委託するが、家賃収入はそのまま受け取る」、サブリースは「会社が一括で借り上げるため保証賃料を受け取る」形です。収益の安定性を重視するならサブリース、収益最大化を重視するなら管理委託が向いています。

「管理委託の手数料はいくらが相場?今の管理会社が高いのかどうかわからない」

一般的な管理委託手数料は家賃の5〜10%が相場です。ただし手数料以外に「更新手数料」「広告費」「修繕費の上乗せ」などが発生する場合もあるため、総コストで比較することが重要です。

※ 上記はオーナーから寄せられる典型的な相談をもとに編集部が再構成したものです

はじめに

「アパートやマンションを所有しているが、管理の手間が大変」「遠方に物件があって管理が難しい」——そんな悩みを抱えているオーナーに選ばれているのが管理委託という方法です。

国土交通省が2019年に実施したアンケート調査によると、賃貸物件オーナーの81.5%が「管理業務のうち一部または全てを業者に委託している」と回答しています。管理委託はいまや賃貸経営の主流となっています。

この記事では、管理委託の仕組み・費用の相場・メリット・デメリット・自主管理やサブリースとの違いまで、わかりやすく解説します。

管理委託とは?

管理委託とは、所有する賃貸物件の管理業務を不動産管理会社に依頼する契約方式です。オーナーに代わって管理会社が入居者対応・家賃回収・建物管理などの業務を行います。

管理委託では、賃貸借契約はオーナーと入居者の間で結ばれます。管理会社はあくまでオーナーの代理として動く立場です。この点がサブリース(一括借り上げ)と大きく異なります。

管理委託でできること(業務内容)

管理委託で管理会社が担当する主な業務は以下の通りです。

入居者管理業務

  • 入居者募集・広告掲載
  • 現地案内・内見対応
  • 入居審査・賃貸借契約の締結
  • 家賃の回収・滞納者への督促
  • 入居者からのクレーム・トラブル対応
  • 契約更新・解約手続き
  • 退去時の立ち会い・原状回復工事の手配

建物管理業務

  • 共用部の清掃・管理
  • 設備の定期点検・メンテナンス手配
  • 修繕工事の手配・業者手配
  • 法定点検(消防設備・エレベーターなど)の手配

委託する業務範囲は管理会社によって異なります。すべての業務を委託する「全部委託」と、一部だけ委託する「一部委託」の2種類があり、委託内容によって手数料も変わります。

管理委託費の相場

管理委託費(管理手数料)の相場は、契約形態によって異なります。

契約形態手数料の目安
管理委託(一般管理)家賃の3〜10%(相場は5%前後)
集金管理のみ家賃の3〜5%
サブリース(一括借り上げ)家賃の10〜20%

管理委託費は宅地建物取引業法に上限の記載がないため、各不動産会社が自由に設定できます。また、管理手数料以外にもシステム使用料や各種費用を別途請求している会社もあるため、総額で比較することが重要です。

管理委託費のシミュレーション

全6室・家賃1室8万円のアパートで管理委託費5%の場合を試算します。

状況月収入管理委託費
満室(6室)48万円2.4万円
4室入居(2室空室)32万円1.6万円
3室入居(3室空室)24万円1.2万円

注意点として、空室でも管理委託費は発生します。空室が増えると家賃収入に対する管理委託費の割合が高くなるため、入居率の高い管理会社を選ぶことが収益に直結します。

管理委託のメリット

管理委託のメリット4つ

メリット① 管理業務の手間から解放される

管理委託をすると、多岐にわたる物件管理業務をすべて外注でき、オーナーの負担を大きく削減できます。副業で不動産投資を行う場合は管理業務と本業を両立させるのは非常に難しいですが、管理委託であれば本業に専念しやすくなります。遠方の物件でも問題なく運用が可能です。

メリット② プロの知識・ノウハウを活用できる

管理会社は管理業務のプロであり、入居者募集・集金・空室対策・トラブル処理などについてのノウハウが豊富です。法律改正や市場動向への対応、適切な家賃設定など、専門的な判断が必要な場面で力を発揮します。一人で対応しようとすると難しいことでも、プロに相談できる安心感があります。

メリット③ 入居者の満足度が上がりやすい

管理会社に委託することで入居者からのクレームや各種トラブルへの対応が迅速になります。管理会社のなかには24時間365日受付を行っているなど、サポート体制を充実させている会社もあります。入居者の満足度が上がれば退去が減り、空室率の低下・収益の安定化につながります。

メリット④ トラブルの予防と迅速対応ができる

家賃滞納・騒音トラブル・設備故障など、賃貸経営にはさまざまなトラブルが発生します。対応を間違えると回収できなくなるケースもある家賃滞納も、専門家に任せることで適切に対処してもらえます。賃貸経営に不慣れなオーナーには対応が難しいトラブルでも、プロの不動産管理会社に任せることでリスクを軽減できます。

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EDITOR’S REPORT

管理委託契約書に潜む「グレーゾーン」を実際の契約書3社分で確認した結果

① 「24時間緊急対応」が実際には機能しないケース

契約書には「24時間対応」と記載されていても、実際は夜間・休日は外部コールセンターへの転送のみで、実作業は翌営業日になるケースが多いです。緊急時の対応フローを事前に書面で確認しておくことをおすすめします。

② 入居者募集の優先度が下がるタイミングがある

管理会社は複数のオーナーの物件を同時に扱っているため、空室が多い繁忙期以外は自社物件の優先度が下がることがあります。「空室になった場合の募集活動の具体的な流れ」を確認し、定期的な報告義務を契約書に明記しておくと安心です。

③ 解除条項の確認が後のトラブル防止になる

管理委託契約の解除には「3ヶ月前予告」が必要なケースが多く、急いで管理会社を変えようとしても3ヶ月は現状維持になります。また解除時の精算(敷金・鍵・書類の引き渡し)のルールを事前に把握しておくと、移行がスムーズになります。

📌 編集部の結論

管理委託は便利な反面、任せきりにすると気づかないうちに不利な状況が続くことがあります。年に1回は管理会社の実績(空室率・対応件数)を確認し、必要であれば見直しを検討する習慣を持つことをおすすめします。

管理委託のデメリット・注意点

デメリット① 管理委託費がかかる

管理委託の最大のデメリットは費用が発生する点です。管理手数料のほかにもシステム使用料など別途費用を請求している会社もあるため、事前によく確認が必要です。また、空室でも管理委託費は発生するため、空室が多い状況では費用負担が重くなります。

デメリット② 管理会社の質にばらつきがある

管理会社や担当者によっては、物件の管理状況が適切に行われず、報告・連絡・相談が不十分な場合があります。これが原因で、オーナーが物件の現状を正確に把握できないこともあります。管理会社選びは慎重に行う必要があります。

デメリット③ 空室リスクは残る

管理委託では、空室になった場合の収入はゼロになります。サブリース(一括借り上げ)と異なり、家賃保証はありません。空室を埋める力(客付け力)の高い管理会社を選ぶことが重要です。

管理委託・自主管理・サブリースの比較

どの管理形態が向いている?
自主管理管理委託サブリース
手数料なし家賃の3〜10%家賃の10〜20%
空室時の収入なしなしあり(保証)
管理の手間大きい小さいほぼなし
入居者との契約オーナー直接オーナー直接管理会社
収益性最大中程度やや低め
向いている人時間がある・経験者忙しい・遠方在住空室リスクゼロにしたい

自主管理が向いている人

  • 管理業務に時間を割ける
  • 不動産管理の知識・経験がある
  • 手数料を節約して収益を最大化したい

管理委託が向いている人

  • 本業が忙しく管理に時間を割けない
  • 遠方に物件がある
  • 空室リスクはある程度許容できる
  • 収益をある程度確保しながら手間を省きたい

サブリースが向いている人

  • 空室リスクを完全になくしたい
  • 管理業務をすべて任せたい
  • 築古物件で通常の賃貸では入居者が集まりにくい

管理委託契約前に確認すべきこと

  • 管理手数料の金額と、別途費用の有無
  • 委託できる業務の範囲(どこまで対応してくれるか)
  • 管理物件の平均入居率
  • 空室発生時の対応・空室対策の内容
  • トラブル発生時の対応体制(24時間対応かどうか)
  • 契約解除の条件・解約予告期間

よくある質問(FAQ)

Q. 管理委託費は経費として計上できますか?

はい。管理委託費は不動産所得の計算における経費として計上できます。確定申告時に領収書等を保管しておきましょう。

Q. 管理委託中に管理会社を変更することはできますか?

可能ですが、現在の管理会社との契約書に記載された解約予告期間(通常3〜6ヶ月)を守る必要があります。また、入居者への通知も必要になります。

Q. 自主管理から管理委託に切り替えることはできますか?

できます。現在の入居者との賃貸借契約内容を引き継いで管理委託に切り替えることが可能です。管理会社に相談すれば手続きをサポートしてもらえます。

Q. 管理委託とサブリースを途中で切り替えることはできますか?

可能ですが、それぞれの契約解除条件・解約予告期間を確認したうえで進める必要があります。サブリースへの切り替えを検討している場合は、まず複数のサブリース会社に相談して条件を比較しましょう。

まとめ

管理委託は、賃貸経営の手間を大幅に減らしながら収益を維持できる方法です。ただし、管理会社の質によって収益と入居率が大きく変わります。

  • 管理委託とは、管理業務を不動産管理会社に依頼する契約方式
  • 手数料の相場は家賃の3〜10%(相場は5%前後)
  • 手間の軽減・プロのノウハウ活用・入居者満足度向上がメリット
  • 空室リスクはなくならない点に注意
  • 空室リスクをゼロにしたい場合はサブリースも選択肢になる
  • 手数料の安さだけでなく、入居率・対応力・実績で管理会社を選ぶ

管理の手間をなくして安定収入を得たいなら、サブリースという選択肢もあります。

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