サブリース新法について不動産オーナーからよく寄せられる疑問
「サブリース新法ってどんな内容?自分が契約しようとしている会社は大丈夫?」
2020年施行のサブリース新法(賃貸住宅管理業法)は、サブリース業者に対して重要事項説明の義務・国交省への登録・誇大広告の禁止などを課しています。契約前に業者の登録番号を国交省のサイトで確認するのが最初のステップです。
「「家賃保証で絶対安心」という説明を受けたが、本当に信頼できる?」
サブリース新法では「必ず儲かる」「空室でも絶対大丈夫」といった誇大広告・断定的な利益提示は禁止されています。そのような説明をする業者には注意が必要で、必ず書面で条件を確認しましょう。
「重要事項説明で何を確認すれば良いのかわからない」
最低限確認すべきは「賃料の算出根拠」「賃料改定条件」「免責期間」「解約予告期間と違約金」の4点です。口頭説明だけでなく書面に記載されているかを確認し、不明点は契約前に必ず質問しましょう。
※ 上記はオーナーから寄せられる典型的な相談をもとに編集部が再構成したものです
はじめに:「新法があるから安心」は危険な思い込み
2021年にサブリース新法(賃貸住宅管理業法)が施行されて以降、「法律で守られているから大丈夫」と安心して契約するオーナーが増えています。しかし現実は違います。
法律の条文を守りながら、巧みにオーナーを不利な契約へ誘導する業者は今も存在します。「重要事項説明を受けた」だけでは不十分——何を確認すべきかを知らなければ、説明を受けても意味がありません。
この記事では、重要事項説明で見落としがちな8項目のチェックリストと、法律を盾に使いながら行われる巧妙な手口、そして違反が疑われる場合の相談先をまとめます。
サブリース新法が義務化した「重要事項説明」とは
サブリース新法(正式名称:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律)は2021年6月15日に全面施行されました。この法律により、サブリース業者はオーナーと契約を結ぶ前に書面を交付し、重要事項を説明する義務を負います。
ポイントは「説明した」という事実だけでなく、オーナーが内容を理解したうえで契約することが法の趣旨です。しかし実務では「書面を渡して口頭で説明した」という形式だけが整えられ、肝心の中身を理解しないまま契約するケースが後を絶ちません。
重要事項説明チェックリスト【8項目】

以下の8項目は、説明を受けるだけでなく必ず自分で数字・条件を確認してください。曖昧な回答をする業者は要注意です。
✅ 1. 賃料の算出根拠
「周辺相場の○%」という説明だけでは不十分です。具体的な比較物件・築年数・面積・設備を示したうえで算出根拠を説明できるか確認してください。根拠を出せない業者は、最初から高めに設定して後で減額するつもりの可能性があります。
👉 確認すべき質問:「この賃料の根拠となる周辺物件を3件以上見せてもらえますか?」
✅ 2. 賃料改定の条件と頻度
最も見落とされやすい項目です。サブリース契約では将来的に賃料が引き下げられることがあります。法律は「改定条件を説明すること」を義務づけていますが、「2年ごとに協議の上改定」という曖昧な表現では何も保証されていません。
👉 確認すべき質問:「最初の賃料が下がるのは何年後が想定されますか?下がる幅の目安は?」
✅ 3. 免責期間の有無と長さ
契約開始直後の一定期間、家賃保証が適用されない「免責期間」が設けられることがあります。法律では免責期間の説明を義務づけていますが、長さの上限は規定されていません。6ヶ月の免責期間があれば、半年間収入ゼロのリスクをオーナーが負います。
👉 確認すべき質問:「免責期間は何ヶ月ですか?その間の固定費(ローン・税金)はどう対応しますか?」
✅ 4. 解約予告期間と違約金
「解約したい」と思ったとき、どれだけ前に申し出る必要があるか・違約金は発生するかを確認します。6ヶ月〜1年の予告期間が必要なケースも多く、即座の解約は難しいのが実態です。
👉 確認すべき質問:「今日解約を申し出た場合、いつから解約できますか?違約金は発生しますか?」
✅ 5. 維持保全の範囲と費用負担
修繕・清掃・設備交換などの維持管理を業者が行う場合、どの範囲まで業者負担でどこからオーナー負担かを明確にします。「原状回復費はオーナー負担」という条項を見落とすと、退去のたびに高額請求が来ます。
👉 確認すべき質問:「エアコンの故障・給湯器の交換・クロスの張り替えはどちらの負担ですか?」
✅ 6. 転貸条件(入居者への賃料・条件)
業者が入居者に転貸する賃料・条件を確認します。業者の利益は「入居者賃料 − オーナー保証賃料」の差額です。この差が大きすぎる場合、将来的に保証賃料を引き下げる余地が大きいことを意味します。
👉 確認すべき質問:「入居者からはいくらの家賃を受け取る予定ですか?差額はどれくらいですか?」
✅ 7. 契約期間と自動更新の条件
一般的に2年ごとの更新となりますが、「更新拒絶には正当事由が必要」という借地借家法の規定により、オーナー側から契約を終わらせることは容易ではありません。更新拒絶の条件・手続きを確認してください。
👉 確認すべき質問:「更新しない場合、いつまでに・どのような手続きが必要ですか?」
✅ 8. 登録番号の確認
管理戸数200戸以上の業者は国土交通大臣への登録が必要です。登録業者かどうかは国土交通省の登録業者検索で確認できます。未登録で200戸以上を管理している業者は法律違反です。
👉 確認方法:業者に登録番号を聞き、国交省のサイトで照合する。
「法律を守りながら」行われる巧妙な手口3選
新法施行後も、形式上は法律を満たしながらオーナーを不利な状況に追い込む手口が報告されています。
手口① 重要事項説明を「契約当日」に行う
法律は「契約前に説明する」と定めていますが、何日前かは規定されていません。契約当日にその場で書面を渡し、「ここにサインをお願いします」と急かされるケースがあります。内容を検討する時間がないまま契約してしまうのが狙いです。
対策:「持ち帰って1週間検討したい」と伝え、断られたら別の業者を検討しましょう。
手口② 将来の賃料について「協議する」と明記させる
「賃料改定は双方協議の上」という表現は一見公平に見えますが、協議が整わない場合のルールが明記されていないと業者側が有利です。「協議」という言葉で合意を装いながら、事実上の一方的な引き下げが行われます。
対策:「協議が整わない場合はどうなりますか?」と確認し、契約書に明記させる。
手口③ 高い初期賃料で安心させ、数年後に大幅減額
契約初年度は相場より高めの保証賃料を提示し、2〜3年後に「市場環境が変わった」として大幅減額を要求するパターンです。最初の賃料が高いほど、将来の減額幅も大きくなりやすいという逆説があります。
対策:「この賃料は5年後も維持できますか?」と質問し、回答の根拠を求める。
違反が疑われる場合の相談先
| 相談内容 | 相談先 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 誇大広告・不当勧誘の疑い | 国土交通省 不動産・建設経済局 | 各地方整備局へ |
| 契約トラブル全般 | 消費生活センター(国民生活センター) | 188(消費者ホットライン) |
| 法的対応を検討したい | 弁護士(不動産専門) | 法テラス:0570-078374 |
| 業界団体への申し立て | 公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 | 各都道府県支部へ |
相談は早いほど選択肢が広がります。「まだ大丈夫かも」と様子を見ているうちに、解約のタイミングを逃すケースが多いです。
EDITOR’S REPORT
サブリース新法施行後の「重要事項説明の実態」を複数社の対応で確認した結果
① 「新法対応済み」でも保護されない落とし穴がある
新法は重要事項説明を「義務化」しましたが、説明の内容・丁寧さ・オーナーの理解度は会社によって大きく異なります。「書類を渡した」「説明した」というアリバイ的な対応をする会社も存在するため、内容を理解できるまで説明を求める権利があります。
② 説明を受けながら必ず記録を残す
重要事項説明は口頭での補足が多いため、説明内容をメモし、重要な部分は「書面で確認書を出してほしい」と依頼することをおすすめします。録音(事前に相手に伝えた上で)も有効な記録手段です。後からトラブルになった際の証拠にもなります。
③ 説明義務違反の場合の相談先を把握しておく
重要事項説明を受けていない・内容が不十分だと感じる場合、国土交通省・都道府県の宅地建物取引業の相談窓口・消費生活センターに相談できます。「相談先がある」という知識があるだけで、不当な対応に対して毅然と対応できます。
📌 編集部の結論
サブリース新法は「最低限のルール」に過ぎず、オーナー自身が内容を理解し確認する姿勢が不可欠です。重要事項説明書を丁寧に読み込み、疑問点は必ず書面で確認してから契約することが自衛の第一歩です。
まとめ:新法は「最低限の保護」にすぎない
- 重要事項説明の8項目は、受けるだけでなく内容を自分で確認することが重要
- 特に「賃料改定条件」「免責期間」「解約条件」は曖昧な回答をさせてはいけない
- 法律を満たしながらオーナーを誘導する手口は依然として存在する
- 疑わしい点があれば、契約前に消費者ホットライン(188)や弁護士に相談する
- 複数の業者に査定を依頼して条件を比較するのが、最も現実的な自衛手段
サブリースを検討する前に、まず複数社に無料査定を依頼して条件を比較しましょう。1社だけの話を鵜呑みにしないことが、最大のリスク回避になります。
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